第718章 彼女が失踪してこんなに経つ

高坂南斗は深くため息をつき、重苦しい口調で言った。

「正直、俺だってこの現実を受け入れたくはない。だが、あいつはこれほど長く行方不明だったんだ。散々探し回って、結局見つかったのは高坂檸檬の遺体だけ……」

高坂東弥がそれに続く。

「ああ、誰も彼女の不幸など望んでいないさ」

だが、高坂東弥の内心は別のところにあった。

篠崎千謙さえ疑わなければ、それでいい。それでようやく枕を高くして眠れる。

高坂家がこの地で確固たる地位を築くためには、篠崎家だけは絶対に敵に回してはならない。もし篠崎千謙に真相が露見すれば、高坂家の未来は閉ざされるだろう。

(万が一、感づかれたらどうする……)

東弥の胸中...

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