第750章 篠崎千謙は死んでしまう

高坂北斗は、高坂西都という男を熟知している。

今回の件で篠崎千謙に一泡吹かせられた西都が、このまま黙って引き下がるはずがない。

篠崎千謙は表情一つ変えず、食べ終えたゴミをゴミ箱に放り込んだ。

「死ぬことの何が怖い」

北斗がじっと彼を見据える。

「お前が死んだら、高坂檸檬はどうなるんだ」

「死なんさ」

無表情のまま一瞥を寄越す千謙。

その背中を見送りながら、北斗は思わず息を呑んだ。あの男は以前とは違う。

喜怒哀楽を一切表に出さないその姿に、北斗は得体の知れない恐怖すら覚える。

篠崎千謙は、ただ座して死を待つような男ではない。

口にしないだけで、策はあるはずだ。

そう考えると、北斗...

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