第776章 五年の月日が経つのは本当に早い

篠崎千謙はちびっ子を見つめた。

「ほら、お前の薄情な父親がこの中にいるか見てみろ」

幼女は慌てて写真を受け取り、覗き込んだ。

篠崎千謙は言葉を継いだ。

「見つかったら、俺が代わりに説教してやるよ。鬱憤を晴らしてやる。手出しなんてさせないからな」

もし手向かいなんぞしようものなら、即座に踏み潰すまでだ。

幼女は興奮気味にしばらく写真を眺めていたが、やがてふうっと溜息をついた。

「どれも違うの」

篠崎千謙は片眉を上げた。

「見間違いじゃないのか?」

「見間違えたりしないもん!」

彼女は真剣そのものだ。疑われるのは心外らしい。

篠崎千謙は頷いた。

「そうか、ならまた探そう。地位があっ...

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