第784章 どんな女も彼に近づかせない

篠崎千謙の表情が凍りついた。

「……母さんも、知ったのか」

あの連中には、他言無用だと釘を刺しておいたはずだが。

篠崎夫人が口を開く。

「漏らした人間を責めるのはお門違いよ。あなたが起こした騒ぎを見なさい。知りたくなくても耳に入ってくるわ。結城夫人なんて、もう何度も私のところへいらしてるのよ」

篠崎千謙は、ばつの悪そうな顔をした。

篠崎夫人は息子を見据える。

「それで、一体どこのどいつなの、あなたにそんな無茶をさせる女は。……いつ連れてくるつもり?」

篠崎夫人は篠崎千謙をじっと見つめた。どこの泥棒猫か、この目で確かめてやらなくては気が済まない。

篠崎千謙は、母の言葉に混じる火薬の匂...

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