第806章 初対面、互いに気に食わない

その光景を目にした瞬間、篠崎千謙は思わず息を呑んだ。

まさか、あんなのがあのチビの母親だというのか?

いや、違う。部屋を間違えただけかもしれない。

千謙は一つ深呼吸をすると、間違いであってくれと願いながら、大股で近づいていった。

「おい、そこで何をしている」

高坂檸檬は行く手を阻むボディガードたちを指差し、声を張り上げている最中だった。

「あんたたち、私を通しなさいよ! 私が誰だと思ってるの?」

千謙が割って入る。

「何しに来た。中のガキと知り合いか?」

檸檬が振り返り、彼を睨みつけた。

「……どうして中に子供がいるって知ってるの? あんた、あの子をストーキングしてるの? それと...

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