第840章 彼女はまた気でも狂ったのか?

篠崎千謙は、立ち去っていく高坂檸檬の背中を目で追った。本当に、わけのわからない女だ。

急に何をトチ狂ったのか。

だが、改装された庭の様子を目にすると、不思議と気分が晴れた。

車に乗り込み、助手席の秘書に声をかける。「誕生パーティーの手配は済んでいるか」

「万事抜かりありません。執事が完璧にこなしておりますので、私どもの出る幕などないほどです」

秘書の言葉に嘘はないだろう。

「ああ、わかっている。あの執事なら、きっと張り切っているはずだ」

篠崎千謙は笑みを浮かべた。何しろ本宅の人間は、老いも若きも星月ちゃんに夢中なのだから。

その時、加藤タカシから着信があった。

「朗報だぞ。高...

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