第84章 琉生兄さんが完敗してくれて嬉しい

ほぼ全員の視線が、スポットライトを浴びる二人に注がれた。

宴がマイクを手に、熱烈な告白をしている。

湘子は恥じらうフリをしながらも、皆の注目と歓声を心から楽しんでいる様子だ。

檸檬はその光景を見て、目に嘲りの色を浮かべた。前の人生のように自分を弄ぶという余興がなかったとしても、結局、宴は湘子に告白したのだ。

今の湘子はちょっとした有名インフルエンサーで、清純なルックスがそこそこ人気を博している。

千謙は宴の姿を認めると、警告するように楓を睨みつけた。

楓はごくりと唾を飲み込む。「俺もあいつがここにいるなんて、思ってもみなかったんだ」

前回、宴があの檸檬への公開告白をやらかした後、...

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