第856章 ついに高坂檸檬の手がかりを見つけた

M国、オークション会場。

会場に足を踏み入れた結城楓は、そこに中村詩乃の姿を見つけた。

彼は笑みを浮かべて歩み寄る。

「陽太さんは?」

中村詩乃は椅子に腰かけたまま答える。

「彼は用事があるの。こういう表舞台に顔を出すのは好きじゃないから」

「知ってるよ。暗闇に潜むのが職業病みたいなもんだろ。将来二人が結婚しても、あいつは物陰に隠れてるんじゃないか?」

結城楓がそう言い終えるか否か、タイミングよく相沢陽太からLINEの通知が届いた。

【独身野郎は黙っていろ】

スマホの画面を覗き込んだ結城楓は、ばつの悪そうな笑声を漏らす。

「ははは、まさか陽太さんに聞かれていたとはな」

中村...

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