第889章 ついに直接対決の時

篠崎の本家は、いつになく活気に満ちていた。

その光景を眺める高坂檸檬の胸には、不思議と晴れやかな感情が満ちてくる。

上座に座る篠崎千謙のもとへ、相沢陽太が歩み寄り、声を潜めて報告した。

「高坂家の連中が門前まで来ていますが、どうやら仲間割れを起こして乱闘になっているようです」

篠崎千謙は冷ややかな笑みを浮かべる。

「構わん。勝手に潰し合わせておけ」

だが間もなくして、外の騒ぎは屋敷の中まで届くほど大きくなった。

高坂檸檬は玄関の方角へと視線を向ける。

「あちら、随分と騒がしいようですね」

中村詩乃が困ったように肩をすくめた。

「高坂家の人たちが来ているの。貴方の邪魔をしたく...

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