第191章

たとえ――彼らの関係がいちばん良かった頃でさえ、彼女はこんな扱いを受けたことなどなかった。

けれど水原念は、いま「鈴木直哉の膝に座る」ことが、自分にとって享楽ではなく拷問だと痛いほどわかっている。

鈴木直哉はそれ以上なにも言わず、ただ、その目で彼女を縛りつけるように見つめ続けた。

水原念はついに耐えきれず、小さな腰掛けから立ち上がる。机を回り込み、鈴木直哉の前へ。

彼の脚にちらりと視線を落としたが――結局、座る勇気は出なかった。

俯いたまま言い方を変えるべきか考えていると、鈴木直哉が突然動いた。

手を伸ばし、彼女の顎を掴む。ぐっと下へ引きずり下ろされ、水原念はよろめいて一歩前へ出...

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