第194章

彼女の襟元を乱暴に引き裂き、邪魔な布地を肩の下へずるりと滑らせた。

まだ外は蒸し暑いはずなのに、この部屋が薄暗いせいなのか、それとも空気そのものが凍りつくほど冷たいせいなのか――水原念は思わずぶるりと身を震わせる。

また、怖くなった。

奥歯を噛み締め、必死に耐える。

鈴木直哉に、怯えていると悟られてはいけない。

怯えれば怯えるほど、この男は昂ぶる。なら逆だ。自分のほうがよほど興味津々だと見せつけて、弄ばれているのはあんたのほうだと思い知らせれば、きっと白ける。

水原念は赤い唇をきゅっと噛み、媚びた眼差しで鈴木直哉を見上げた。

「もう、いや。人のばっか脱がして、自分のは脱がないの...

ログインして続きを読む