第227章

警官は水原念に視線を向けた。

「さっき、何か言いかけてただろ。いま言え」

水原念は自嘲するように口角を引き上げる。

「この男を殴ったのは、確かに私です。やったことは認めます。でも、この女性の傷は私じゃない。殴ったのは――この人の夫です。目の前で奥さんを殴ってるのが見ていられなくて、止めに入っただけ」

「全部、本当です。病院に監視カメラがあるでしょう。映像を確認してください」

映像はすぐに持ち込まれた。

警官は男を数言叱りつけてから、水原念を見た。

「夫婦の問題だ。いまは当人同士で和解してる以上、こっちもこれ以上は口出しできない。ただ、お前は男に手を出した。相手は被害届を出すと言...

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