第278章

水原念は、こらえきれずに笑ってしまった。

夏目清子――どこまで狂ってるんだ。

「彼女が違うって言ったら違う」って。じゃあ逆に、「私がやった」って言えばやったことになるのか?

水原念は袖口を整え、最初から相手にしていないという顔で言い放つ。

「夏目さん。これ、最後に一回だけ言う。夏目家のごたごたなんて、私には関係ない。あなたと鈴木直哉のことも、どうでもいい。あんたらのくだらない揉め事で、私の手を汚す気はない」

夏目清子は歯ぎしりする勢いで睨みつけた。

「水原念、まだとぼける気? 本当に直哉のことどうでもいいなら、五年前になんで嫁いだのよ! さっきは『自分のしたことは否定しない』とか...

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