第178章 かくれんぼ

「アジア系の男の子、身長はおよそ四フィート、行方不明になったのは夜十一時頃……」

廊下は騒然としていた。

ホテルのスタッフたちの叫び声が入り混じり、重厚な木の扉越しにも、その喧騒が微かに漏れ聞こえてくる。

立木武がドアを開け、様子をうかがおうと顔を出した時、ちょうど紗奈もドアを開けたところだった。

「何事だ?」立木武は眉を寄せて尋ねる。

紗奈は騒ぎの方へ視線をやった。

「どうやら誰かの子供がいなくなったみたい。今、探しているところよ」

ただならぬ緊迫感だ。

立木武は振り返り、同室の面々に状況を伝えた。

捜索中のスタッフはすぐに彼らの部屋まで回ってきた。

告げられた迷子の特...

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