第186章 彼らは死んだ

最初のコーナーを抜けた時、マシンの挙動はまだ非常に安定していた。しかし、加速を続けながら直線を突き進む中、橘芹奈は突然、車体が激しく跳ねるのを感じた。

今通過したばかりの路面は平坦だったはずだ。これほどの揺れが起きるなどあり得ない……

背後からは、後続のマシンが飢えた狼のように猛烈な勢いで迫ってくる。橘芹奈はペースノートに全神経を集中させ、立木武を導くことに専念するしかなかった。

「セリナ姉、車の調子がおかしいっす」

ヘルメットに覆われた立木武の額には、すでに冷や汗が滲んでいた。

足元の路面がひどく滑りやすいのが分かる。雪道でのドライビングは、間違いなく世界で最も危険なスポーツだ。...

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