第215章 すべてはうまくいく

橘芹奈のどこ吹く風といった冷ややかな態度を見上げて、海人はただ圧倒的なまでの距離感と戸惑いを覚えた。

彼の記憶は未だ、橘芹奈が自分の願いを何でも聞いてくれたあの頃のまま止まっていた。

記憶の中のママはいつも優しくて、海人が何をしようとも、黙って応援してくれていた。

出張で家を空けがちなパパよりも、海人は間違いなくママの方が好きだった。

それが一体いつから変わってしまったのか。海人にも分からない。

覚えているのは、ある日パパが連れてきた綺麗なお姉さんのことだけ。その人は自分を「ユキお姉ちゃん」と呼ばせ、色々なところへ遊びに連れて行ってくれた。それに、普段はママが決して許してくれないよ...

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