第231章 もうすぐお別れ

翌日、買い出しに行こうとドアを開けた橘芹奈は、目の前の黒田奏多の顔に思わず息を呑んだ。

まだ寝ぼけているのだと思い、彼女はバタンと勢いよくドアを閉めた。

「久保さん、今何時?」

芹奈は奥の部屋に向かって声を張り上げた。

きっと寝不足で幻覚でも見ているに違いない。

陽菜の着替えを手伝っていた久保から、しばらくして返事が返ってきた。

「もう八時半ですよ」

玄関に立ち尽くして目をこすっていると、再び外からドアをノックする音が響いた。

苛立ちながらドアを開けると、やはりそこには奏多が立っていた。

やはり幻覚ではなかった。こんな朝早くから、来るべきではない場所にわざわざ顔を出しに来た...

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