第240章 恥を捨てれば、天下無敵

あの日を境に、白川雪が橘芹奈に付きまとうことはなくなり、彼女は久々に平穏な日々を取り戻していた。

橘芹奈にとって、毎日の密かな楽しみは陽菜を迎えに行くことだった。帰り道を歩きながら、小さな娘はいつも目を輝かせて学校での出来事を話してくれる。

陽菜は疲れる様子も見せず、些細な出来事でもまるで絵本を読み聞かせるように、後から後へと尽きることなく語り続けた。

橘芹奈もまた、そんな陽菜のとりとめのないおしゃべりに、心ゆくまで耳を傾けるのが好きだった。

家に帰り着き、袖を捲り上げてエプロンを身につけ、久保の夕食作りを手伝おうとした矢先、ふいに二階堂香織から着信があった。

橘芹奈はスマホをスピ...

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