遅い

セレーナは、ポールの足音が自分の寝室へ近づいてくるのを聞いた。彼が扉を勢いよく開け放ったのと同時に、彼女は振り向く。

二人は見つめ合った。

先に口を開いたのはポールだった。

「話せるか?」彼はそう尋ね、リビングのほうへ手で促した。

セレーナはうなずいた。ゆっくりと両手を腰のあたりに添え、寝室を出て居間へ向かう。いちばん近いソファの肘掛けに腰を下ろした。

向かい側の、ふかふかした淡い水色のアクセントチェアにポールが座る。「セレーナ、もう遅いし疲れてるだろうけど、今日は本当にいろいろあって――」

「キスしたこと、謝る」彼女は胸の前で腕を組み、遮った。「あれはヘザーのせいよ」吐き捨てるよ...

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