追憶

二人は、海に向かって斜めに傾いたヤシの木の下で、大きな岩を見つけた。ポールは手でその岩を示し、そこへ座るよう彼女を促した。

セレナと同じように、夏物の服装の観光客が何人か、彼らの前を横切っていった。ホテルの壁の外に出れば予想もしなかったのだろう、早朝の冷え込みに身をすくめながら。

ポールが隣に腰を下ろすと、彼がため息をつくのが聞こえた。

「俺たちには、いつも特別な絆があったんだ」

彼は彼女の告白の核心を避けるように言葉を濁し、それがセレナにはたちまち癪に障った。誤解が生まれないよう、いまのうちに言い直そうと口を開きかけたそのとき、彼のほうが先に話し出した。

「全部の始まりは、君のお父さん...

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