第6章
羽田空港に降り立った時、辺りはすでに薄暗くなっていた。
スーツケースを引きながら到着ロビーを出る。母さんに電話をかけようとしたその時、ふと顔を上げると、向かいの通路から颯真たちの一団が歩いてくるのが目に入った。
思わず足が止まる。
記憶では、彼らは月末まで大阪にいるはずじゃなかったか? どうしてこんなに早く戻ってきたんだろう。
考える間もなく、颯真が私に気づいた。
彼はその場に立ち尽くし、まるで一時停止ボタンを押されたかのように固まっている。その瞳は信じられないという色で塗りつぶされていた。隣にいる瑠璃も口をあんぐりと開け、しばらく表情を強張らせていた。
視線が絡み...
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