第6章

グレース視点

 移民局の建物から一歩足を踏み出すと、サンフランシスコの日差しが顔に降り注ぎ、温かく私を包み込んだ。まるで世界そのものが、私たちを祝福してくれているかのようだ。

 合格した。本当に、合格したのだ。

 ジャスパーの方を振り返ると、彼もすでに私を見つめていた。口の端を持ち上げて微笑むその表情に、私の心臓が早鐘を打つ。

「やったわね」と私は言った。

「ああ」彼は私の手をぎゅっと握り返す。「やったな」

 歩道を行き交う人々は私たちを追い越して忙しなく通り過ぎていくけれど、私たちは手を繋いだまま、ただそこに立ち尽くしていた。ふと、すべてが軽くなった気がした。世界が明るく見える...

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