第6章

フレイア視点

 その報せを聞いても、私は手元の書類を淡々とめくり続けただけだった。

 蛇族の群れが手の者を放って私を捜し回り、周囲の部族にまで懸賞をかけたという。

 だから何だというのだ。

 父の庇護も助力も失った今、蛇族の群れがどれほど持ちこたえられるかも怪しい。たとえエイドリアンがここを突き止めたとしても、幾重もの障壁と阻止線を突破するなど、ほとんど不可能だ。我が戦士たちが叩き返す。

 だから、気にも留めなかった。

 それからの日々、私は一族の運営を学ぶことに集中した。父は、異なる部族同士の交易争いの捌き方、交渉の席で最大の利を引き出す術、同盟相手が信に足るかどうかを見極める...

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