第122章

桑野夜子が園長室を出た頃には、園内はほとんど静まり返っていた。

彼女は必要以上に追い詰めるつもりはなく、園長に頼んで、あの二人をクラス替えしてもらっただけだ。

初日からあんなことが起きてしまえば、真弓と俊哉が同じクラスに居続けるのは難しい。そもそも夜子は、あの担任のやり方にも賛同できなかった。なら、環境を変えるのがいちばん早い。

園長は当然のように頷き、「すぐ手配します」と言ってくれた。

そのとき、スマホが鳴った。画面には下津紗恵の名前。

「ねえ、まだうちの干し息子と干し娘、迎えに行けてないの? もうご飯できてるんだけど」

今日は、二人の入園祝い。家ではごちそうを用意して、夜子が...

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