第133章

「……ずいぶん長かったな。喉、乾いた。水」

病室のベッドに横たわる浅木辰也は、整った顔立ちに病人らしい青白さをまといながら、言葉の端々に露骨な酸っぱさを滲ませた。

――そんなに長く外にいて、浦原淳宏と話すことが山ほどあったってわけか。

桑野夜子は前半を聞かなかったことにして、ぬるめの水をコップに注ぎ、差し出した。

けれど浅木は受け取らない。細長い目で、じっと夜子を見上げてくる。

夜子のこめかみに青筋がぴくりと浮いた。

……まさか、飲ませろって?

いつまで経っても手が伸びないので、夜子は「コトン」と音を立ててコップを枕元に置いた。

冷たく笑う。

飲みたきゃ飲めばいい。喉が渇い...

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