第52章
もう来たの……?
桑野夜子が真っ先にそう思ったのは、浦原淳宏が駆けつけたのだ、ということだった。
彼女が状況を飲み込むより早く、黒服の男たちがどっと部屋になだれ込み、中にいた残る二人をあっという間に取り押さえる。
金原詩織は手足を押さえつけられ、床にねじ伏せられながらも、なお喚き散らした。
「村田弘毅、この馬鹿! あんたのくだらない思いつきのせいでしょ!」
「黙れ!」
極度の緊張のせいか、桑野夜子はこみ上げてくる吐き気を堪えきれず、その場でえずいてしまった。
その時だった。外から一つの影が足早に飛び込んでくる。
男は彼女の前にしゃがみ込み、澄んだ声にわずかな案じる色をにじませ...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
9. 第9章
10. 第10章
11. 第11章
12. 第12章
13. 第13章
14. 第14章
15. 第15章
16. 第16章
17. 第17章
18. 第18章
19. 第19章
20. 第20章
21. 第21章
22. 第22章
23. 第23章
24. 第24章
25. 第25章
26. 第26章
27. 第27章
28. 第28章
29. 第29章
30. 第30章
31. 第31章
32. 第32章
33. 第33章
34. 第34章
35. 第35章
36. 第36章
37. 第37章
38. 第38章
39. 第39章
40. 第40章
41. 第41章
42. 第42章
43. 第43章
44. 第44章
45. 第45章
46. 第46章
47. 第47章
48. 第48章
49. 第49章
50. 第50章
51. 第51章
52. 第52章
53. 第53章
54. 第54章
55. 第55章
56. 第56章
57. 第57章
58. 第58章
59. 第59章
60. 第60章
61. 第61章
62. 第62章
63. 第63章
64. 第64章
65. 第65章
66. 第66章
縮小
拡大
