第78章

江原靖友の友人が新しく開いた店へ場所を移し、数人で食事をすることになった。

食後、オーナーがわざわざ席までやって来て感想を聞いてきた。感想というより、昔馴染みの近況確認に近い。

「満足してもらえたなら何より。で、こっちの美人さんは?」

視線が桑野夜子に落ちる。

入店した瞬間から、子どもを二人連れた綺麗な女性は、否応なく目を引いていたのだろう。

下津紗恵がふん、と鼻を鳴らして噛みついた。

「美人のことは詮索しない。何企んでるか分かってるんだからね。こういうチャラいの、嫌いだってさ」

江原靖友の友人は器が大きいのか、言い返されても腹を立てるどころか、妙に真面目な顔で襟元を整えてみせ...

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