第111章

汗が、大粒のまま床へぼたぼたと落ちた。

鈴宮若子は手すりを死に物狂いでつかむ。力を込めすぎた指先が白くなる。

脚の筋肉が勝手にびくびくと痙攣した。

一歩前へ出そうとするたび、つなぎ直したばかりの神経のあたりが裂けるように痛む。

鈴宮若子は奥歯を噛み砕く勢いで耐え、右脚を引きずるようにして、無理やり一歩踏み出した。

次の瞬間、膝ががくんと抜ける。

身体が棒のように、前へ倒れ込んだ。

江原白矢はずっと傍で、張り詰めた顔で見守っていた。

倒れた鈴宮若子を見て、彼は反射的に飛び込む。

下に滑り込み、自分の身体で受け止め、衝撃を殺した。

鈴宮若子は彼の上に倒れ込んだまま、荒い息を何...

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