第18章

沈村政志は、煙草を挟んだ手をぴたりと止めた。

夜の闇の中、地べたに倒れ、ずぶ濡れになった女を見下ろす。

しばらくして、喉の奥から冷えた笑いが漏れた。

大股で近づき、首輪を鷲づかみにして上半身を引き起こす。

首輪が気管を締め上げ、鈴宮若子の顔色はみるみる紫に変わった。両手で必死にベルトを掻きむしる。

「いまさら雨子に泥を塗るつもりか!」

沈村政志は歯を食いしばり、言葉を一つ一つ、心臓に突き立てるように吐き捨てた。

「あの動画、俺ははっきり見た。男の下で、どれだけいやらしく喘いでたか――俺が気づかないとでも? 雨子は俺の命の恩人だ。おまえみたいなものが、彼女の名前を口にするな」

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