第19章

彼女はいま、犬みたいに鎖をつけられ、引き回されて大通りで晒し者にされる。そんな目に遭うくらいなら、いっそ殺してほしい。

「おまえに拒む権利はない」

沈村政志は鎖をぐいと引き、外へと歩き出した。

鈴宮若子は四つん這いになって必死に地面の泥をかきむしる。爪はめくれ、血が滲んでも、指を離さない。

「沈村政志、殺して! 死んでも外になんか出ない!」

そのとき、別荘の中から林原雨子が姿を現した。

「政志さん、お姉さま……歩くのがしんどいのかもしれませんね」

林原雨子は沈村政志の腕に絡みつき、甘ったるい声で囁く。

「車でお姉さまを連れ出して、気分転換してもらいません?」

沈村政志の足が...

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