第27章

ボディガードがスイッチを切った。

「沈村様、気を失いました」

沈村政志は、水の底に沈む黒い影を見据えたまま、椅子の肘掛けを指で、とん、とん、と叩く。

「頭を引き上げろ」

ボディガードが歩み寄り、鈴宮若子の髪を掴んで水面へ引きずり出した。

鈴宮若子は目を閉じたまま、反応がない。

沈村政志は立ち上がり、水牢の縁まで来ると、彼女の顎を摘まんで無理やり顔を上げさせた。

「まだ死んだふりか?」

沈村政志は手を振り払う。

「氷水をぶっかけて起こせ。三十分したら、また流せ」

氷の塊が混じった水が頭上から浴びせられ、冷気が一瞬で骨の隙間にまで入り込んだ。

鈴宮若子はひゅっと息を吸い、ば...

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