第44章

どれほど時間が経ったのか、わからない。

沈村政志が、ようやく動きを止めた。

身体を離すと、手近にあったバスタオルを乱暴に引っ掴み、腰に巻く。

ベッドの上の鈴宮若子は、ぐったりと転がっていた。

全身に、まともなところが一つもない。

手首を縛っていたベルトは血で真っ赤に染まり、革の艶まで鈍く濁っている。

沈村政志はベッド脇に立ち、見下ろした。

胸の奥が、理由もなくきゅっと痛んだ。

苛立ち紛れに床の破れた衣服を蹴り飛ばし、踵を返してベッド柵に結びつけられたベルトの留め具を外す。

鈴宮若子の両手が、力なくだらりと落ちた。

手首はぐずぐずに裂け、血と肉が混じっている。

沈村政志の...

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