第79章

三人の使用人が入ってきた。手にはタオルとハサミ、それに包帯や消毒薬などの手当て道具。

先頭の佐藤は床一面の血の汚れを見て、思わず眉をひそめた。

鈴宮若子の前まで歩み寄り、硬い声で言う。

「鈴宮さん、沈村様のご指示です。きれいにさせていただきます」

鈴宮若子は抵抗しなかった。

素直に手をほどき、左右から使用人に支えられるまま身を起こされ、鎖を外される。

浴室の扉が押し開けられた。

使用人がハサミを入れ、血で汚れた服を切り裂いていく。

布地は血痂と癒着していて、無理に剥がすたび、皮膚まで一緒にべりっと持っていかれた。

それでも鈴宮若子は眉ひとつ動かさない。

冷たいタイルの壁に...

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