第4章

 スマホを握るイーサンの手は宙で固まり、耳の奥ではガンガンと不快な耳鳴りが響いていた。

「なんだって? 被害者のスマホだと?」

 電話越しに、アリステアの声がもう一度繰り返される。

「現場で見つけたんだよ。データの復元が終わった途端、お前からかかってきたんだ」

「被害者……」

 ぐらりと、イーサンの身体が揺らいだ。口を開いても、声にならない。まるで何かが喉の奥につかえているかのようだった。

 アリステアが焦燥を滲ませた声で促す。

「とにかくこっちへ来い。ぼやっとしてる場合じゃないぞ」

 電話を切り、振り返る。そこへ、別のウェディングドレスに着替えたセリーナが姿を現した。

 ...

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