第1章
契約結婚の書類にサインするはずだったまさにその日、私は過去へと回帰した。
前世の私は、アルファ・カエルとの結婚式で命を落とした。そして今、目を覚ますと、あの時と全く同じ契約書が目の前に置かれている。
父であるマーカスが、デスク越しに書類を押しやってきた。私の手のすぐそばにはペンが置かれている。前回の私は、そこに自分の名前を書き込み、それが人生最大の過ちであったと身をもって証明するためだけに、その後の惨めな人生を費やすことになった。
だが今回は、一秒の躊躇いもなく、義理の妹の名前である『セラフィナ・ヴェイル』と書き殴った。
父は数秒間ショックを受けたように見つめていたが、すぐに契約書をひったくり、折りたたんで自分のポケットにねじ込んだ。私が心変わりするのを恐れているかのように、その動きは異常に素早かった。
「ようやく分別がついたようだな。」
「これがあなたの望みだったんでしょう?」私は背もたれに寄りかかりながら言った。
「愛人の娘にパックの資金を注ぎ込んできたじゃない。あなたが私にくれた土地なんて、あの子のネックレス一つの価値もないわ。」
父は満面の笑みを浮かべた。
「そんなことを言うな、レイヴン。カエルはシルバームーン・パックのアルファだぞ。西海岸で最も強大な狼だ。彼とセラフィナは天に結ばれた運命の二人なんだ。」
「それに、セラフィナをそんな風に呼ぶのはやめなさい。お前の妹なんだから。」
「妹じゃないわ。」私は彼の目を真っ直ぐに見据えて言った。
「あなたは母さんと二十年も番だったのに、そのうちの十九年間、ずっと浮気していたじゃない。」
父は言葉に詰まり、慌てて話題を逸らした。
「……分かった。私から直接セラフィナに伝えておこう。」
「待って。」
父は振り返った。その目に焦りがちらつく。
「手を引くと言うのか?」
「タダで譲るなんて一言も言ってないわ。」
父は長い二秒間、私をじっと見つめた。
「ムーンライト邸を返して。あれは母さんのものよ。」
「お前――」
「同意しなくてもいいわ。」私は立ち上がりながら言った。
「でも、今すぐシルバームーン・パックに乗り込んで、あなたがどんな風に血統書を偽造して彼を騙したか、カエルに全部話してくるわ。彼があなたをどう扱うかしらね?」
マーカスはただ私を睨みつけた。唇は動いていたが、声は出ていなかった。
彼はポケットを探り、ムーンライト邸の所有権を示すバッジを取り出すと、デスクの上に放り投げた。
私はそれを拾い上げた。月光の紋章が刻まれた金属が、手のひらに冷たく感じられる。子供の頃、父が癇癪を起こすたびに、母は私をそこへ連れて行き、身を隠したものだった。
マーカスは契約書を持ったまま部屋を飛び出し、ドアを乱暴に閉めた。
自室に戻り、鏡に映る自分の姿を目にして、私はふと動きを止めた。
漆黒の髪には、一条の銀白色が混じっている。左目はサファイアブルー、右目はハッとするような黄金色だった。
母はいつも、これは月の女神の印だと言っていた。しかし、シルバームーンの者たちはこれを呪いと呼んだ。
前世の私は、彼らの言葉を信じていた。
髪を黒く染め、カラーコンタクトを入れ、彼らの掟を暗記し、その息の詰まるようなルールを学び、カエルが望む完璧な鋳型に自分を押し込んですり減らしていった。
それでもなお、彼は私を自分のルナにふさわしくないと考えていたのだ。
でも、この人生は? 私はもう、誰かのために自分を変えるつもりはない。
タイトなレザースカートに身を包み、通行証を掴むと、私は真っ直ぐに中立地帯へと向かった。
地下にあるシフターのバーでは、重低音が床板を通して響き渡っていた。ネオンの閃光が、煙草の煙が立ち込める淀んだ空気を切り裂いている。
私は分厚い札束をカウンターに叩きつけた。
「ここにいる一番イケてる狼の戦士たちを呼んで。全員よ。」
バーテンダーの顔が完全に青ざめた。
「だ、駄目です、絶対に駄目です。あなたがアルファ・カエルと番になる予定だということは、中立地帯の誰もが知っています。」
「カエル・シルバームーンがどんなお方か、ご存知でしょう。彼の掟は絶対です。あなたがこんな場所に来たなんて知れたら、ましてや他の狼を指名したなんてバレたら、この店は跡形もなく燃やされてしまいますよ。」
私は強い酒をショットで飲み干した。喉の奥まで火の筋が通るような焼けつく感覚に、私は声を上げて笑った。
「あんな男、もう別の人に譲ってやったわ。今日から私は、ただのお金を払う客よ。」
「譲った……?」彼はどもりながら言った。そして、私が冗談を言っているのだと勘違いしたのか、くすくすと笑い出した。
「ご冗談を。あなたがカエル様に夢中なのは誰もが知っていますよ。満月のガラパーティーで、彼を一目見るなり『あのような殿方こそ私にふさわしい』と宣言なさったじゃありませんか。」
私は彼に合わせて微笑んだが、内心は氷のように冷めきっていた。
「もう終わったことよ。」私は目を細め、カウンターをコツコツと叩いた。
「お金を受け取って。お酒を持ってきて。」
私の隣には、若い狼の戦士が立っていた。ネオンの光が彼の広い肩と剥き出しの胸元を照らしているが、その瞳にはどこか恥じらいの色が浮かんでいた。
私が彼の顎に指をかけると、彼は一瞬で顔を赤らめた。
私はニヤリと笑った。
「若い子って……本当にいい体してるわね。」
だがその瞬間、店内の空気が暴力的なまでに豹変した。
クラブにいたすべての狼たちが、絶対的な服従を示すように一斉に頭を垂れた。圧倒的で、息が詰まるような威圧感が空間を埋め尽くす。
「他の雑種共の悪臭に染まりおって……こいつらを全員、お前と一緒に葬り去ってほしいのか、俺の番よ?」
