第8章

「ダークムーンがダークムーンと呼ばれる前の話だ」ダンテは言った。

 彼の声は、私が今まで聞いた中で一番静かだった。

「俺は馬鹿なガキだった。度胸試しで獣化しすぎちまって、匂いを追い間違え、シルバームーンの領地に踏み込んで、そのままあんたたちの罠に真っ逆さまだ」

「奴らは俺を殺そうとしていた」ダンテは続ける。

「半獣化の状態で、血を流し、手当たり次第に噛みつこうとする俺をな。奴らの手には銀の武器が握られていた。そこへ、壊れたランタンを持った、半獣化の小さな子犬が飛び出してきて、奴らに向かって叫び始めたんだ」

 胸が締め付けられた。

「その子は奴らの仲間には加わらなかった」彼は言葉を...

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