第113章

「ほら、早く。お母さんにちゃんと話しなさいよ」

藤原雅子はそう言うなり、娘の腕をぐいっと引き寄せた。

藤原彩香は唇を尖らせ、恨みがましい顔で言い返す。

「ママさぁ、忘れたの? そもそも、あっちがうちに限定モデルのバッグを送ってきた理由」

藤原雅子はしばらく眉間に皺を寄せて考え込み、やがて思い出したように口を開く。

「ええと……確か、東山菫が向こうのために何本もバッグをデザインして、ブランドの名を売るのに一役買ったのよね……それで、あとから菅田友香ってバカが東山菫のものを引き継いで、『東山菫の作品は店に残して看板にします』って約束したから、毎年うちにバッグを送るのも続けるって話になっ...

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