第125章

アイスクリーム!

藤原翔太の目がぱっと輝いた――が、すぐに翳る。

さっき宴席で、菅田友香が藤原陽向に何度も言い含めていた言葉を思い出したのだ。翔太は迷い、伸ばしかけた手を引っ込めた。

「ママ、前に言ってた。冷たいものはダメだって。お腹に悪いって」

菅田有紀はアイスを持つ手にぐっと力を込めた。瞳の奥に、どろりとしたものが滲む。

菅田友香……また菅田友香!

もう藤原家を出たくせに、父子の心までかき乱していくなんて。

けれど有紀は、すぐに表情をやわらげた。

彼女は翔太の隣に腰を下ろし、優しく言い聞かせるように囁く。

「翔太くん、今ちょっと気分よくない?」

翔太は少し考えてから、...

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