第017章

清水奈々は腹の底に疑問を詰め込みながら言った。

「なんで急にオークションなんて行く気になったの?」

菅田友香はスマホを握り直す。

「メールで兄弟子に連絡があったの。今回の出品リストに、母の作品が入ってるって」

清水奈々はそれを聞くなり胸をぽんと叩いた。

「よし。午後、車で迎えに行く」

「友香はさ、きれいにして待ってればいいんだよ」

午後3時。

菅田友香と清水奈々は時間ぴったりにオークション会場へ姿を現した。

豪奢に整えられた会場を見回し、清水奈々がこそっと友香の袖を引く。

「友香、ここ……見た目からして高そう。やっぱり、もう一回考えたほうが——」

菅田友香の目は揺れない...

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