第019章

相手の顔立ちをはっきり捉えた瞬間、藤原行船は思わず声を上げた。

「叔父さん? どうしてここに!」

菅田有紀も目を見開く。

「藤原雅彦さん……?」

藤原雅彦は涼しげな切れ長の目で二人をさらりと一瞥し、相変わらず気だるげな口調で言った。

「俺じゃ悪いか?」

「でも、叔父さんは確か……」行船は途中で我に返り、慌てて言い直す。「祖母が叔父さんの帰国を知ったら、きっと喜びます」

「おまえが知らせる必要はない。あとで俺が顔を出す」

自分より三つしか年下ではない甥に、雅彦はさほど興味もなさそうだった。

藤原行船は引きつった笑みを浮かべる。

「……そうですか。では叔父さん、お目当ての品の...

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