第047章

菅田友香のスマホに、メッセージが一件届いた。

藤原行船「母さんの睡眠薬が切れた。明日、忘れずに届けろ」

友香は心の中で、ふっと冷笑する。

さすが藤原行船。人に頼む立場でも、この上から目線。

――でも、もう昔の菅田友香じゃない。

彼のその手に、二度と乗せられたりしない。

友香はスマホをバッグへ戻し、何事もなかったみたいに箸を進めた。

藤原雅彦はそれを見ていたが、同じく何も言わなかった。

その夜、藤原家の書斎。

藤原行船は、何度スマホを手に取ったか覚えていない。

何時間も経っているのに、菅田友香から返信がない。

苛立ちまぎれに、二人の過去のやりとりを上へ上へと遡る。

そこ...

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