第076章

ほどなくして、菅田友香と清水奈々は藤原ビルの近くに到着した。

ある程度は予想していた。けれど、二人はやはり現場の熱気に息をのんだ。

藤原グループが招いた大勢の報道陣だけではない。トレンドで一方的に菅田有紀を支持していた連中まで、自発的に駆けつけて声援を送っていたのだ。藤原グループ本社ビルの正門前は、今や人、人、人。黒山の人だかりが何重にもできていた。

その光景を見て、菅田友香は内心ほっとする。家を出る前に念入りに変装してきて正解だった。でなければ、藤原グループに入る前に、あの手のアンチに見つかって取り囲まれていただろう。

やがて二人は視線を交わし、当初の予定通り別れて会場へ紛れ込んだ...

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