第088章

「友香、陽向。やっと見つけた!」

清水奈々が小走りで駆け寄ってくる。

「この幼稚園、広すぎない? さっき迷子になるかと思ったよ」

そう言いながら、藤原陽向の小さな肩を軽くこつんと叩いた。

「陽向ちゃん、今日はわざわざ応援に来てあげたんだからね。どう? いい子でしょ」

そう、清水奈々は今日、藤原陽向のために声援を送りに来たのだ。

あの日、菅田友香のマンションで、社交性だけは一級品の奈々はあっという間に陽向と仲良くなった。翌日引っ越すときには、二人して名残惜しそうにしていて、まるで何年も前からの知り合いみたいだった。

そして今、陽向も目を細めて嬉しそうに笑う。

「奈々お姉ちゃん!...

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