第091章

菅田有紀が黙り込んだままでいると、菅田友香はさらに一歩にじり寄った。

「菅田有紀。あんたの衣装を出して、私に弁償しなさい。そうしたら、この件はそれで終わりにしてあげる」

周囲の保護者たちも、すかさず口々に囃し立てる。

「出しなさい、出しなさい」

「早く出して」

鈴木知英は、この空気では逆らえないと悟ったのか、菅田有紀の前にぴたりと立って庇った。

「有紀はわざとじゃないの。そんなふうに責め立てるのは、ひどいよ」

菅田友香は鼻で笑う。

「ひどい? じゃあ、あんたがわざと私の衣装を踏み潰したのは、どう説明するのよ」

必死に自分を守ってくれる鈴木知英を見て、菅田有紀の目がふっと揺れ...

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