第6章
警備室は理学部棟の地下にある、窓一つない部屋だった。モニターが二台、机が一つ。そして、ぎゅうぎゅうに詰めかけた人数に対して、椅子はまったく足りていない。
技術担当が三月八日の記録を呼び出し、午後十一時まで早送りした。
午後十一時四十七分、研究室の扉が開いた。最初に入ってきたのは沢田だった。カメラは入口をはっきり捉えている。頭上の蛍光灯、影は落ちない。
「続けて」
調査員が言った。
四秒後、二人目が彼の後ろから扉をくぐった。
ポニーテール。むき出しのうなじ。そして左耳の後ろには、ライトの帯に照らされて、まるで入室のついでにサインでもしたみたいに――小さな点が五つ。
...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
縮小
拡大
