第335章

その頃。

岩崎雄大が目を開けたと聞き、鈴木蘭は気が動転してしまった。

どうしてこんなに早いの？医者はこっそりあと一週間はあると言っていたじゃない！

慌てて病院に駆けつけると、岩崎雄大はまだ昏睡状態を続けており、ほっと胸を撫で下ろした。

入口では相変わらずボディガードが見張っており、彼女には何もできない。八重樫舜に急いで電話をかけるしかなかった。

「医者が言うには、岩崎雄大が今日、目を開けたんですって！舜、どうしましょう？直樹のほうも問題が起きてるし、私、本当にどうしていいか……」

八重樫舜も少し驚いていた。岩崎雄大の体がそこまで弱っているというのに、こんなに早く目覚めるとは思って...