第405章

岩崎雄大はここ最近、あまりにも多くの不幸に見舞われ、全身が痙攣していた。

岩崎奈緒はとっくに病院側と話し合いを済ませていた。今は薬で生命を維持しているだけで、これ以上病院に行っても大して意味はなく、肝心なのは患者を興奮させないことだ。

しかし今、岩崎雄大は一口の血を吐き出してしまった。

岩崎雄二と渡川勝子は互いに目配せをし、その目には得意げな色が浮かんでいた。

岩崎雄大が死ねば、自分たちが遺産を相続できるのだ!

二人が見ていると、岩崎奈緒が岩崎雄大のそばへ歩み寄り、医者に電話をかけながら、親子鑑定書を手に取った。

渡川勝子はフンと鼻を鳴らした。

「あんたは出て行っていいのよ。こ...

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