第122章

午後3時。篠原霧音は重たいまぶたを、どうにかこじ開けた。

喉はひりつくほど乾き、全身の筋肉痛に思わず息をのむ。少し身じろぎしただけで、波みたいな倦怠感がどっと押し寄せた。

昨夜の、あまりにも馬鹿げた記憶が一気に脳裏へ流れ込む。

自分がどうやって笠原灯に縋りついたのか。どうやって彼の喉仏に歯を立て、どんなふうに理性のない声を上げたのか――それさえ、はっきり覚えている。

篠原霧音は目を閉じ、顔を枕に埋めた。

分かっている。これは笠原灯のせいじゃない。

先に手を伸ばしたのは、自分だ。

もし笠原灯がいなかったら、木下春実が持ってきたあの牛乳に、彼女はきっと壊されていた。

布団の下、腰...

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