第127章

夜、仕事を終えた篠原霧音が家に戻った。

リビングではテレビの音量がやたらと大きい。

木下春実はソファにどっかり座り、ひまわりの種をぽりぽり。殻は床に吐き散らかされている。

篠原雄はその横で煙草をふかし、部屋じゅうが煙でむせ返るほどだった。

霧音は靴を替える手も止めず、そのまま自分の部屋へ向かう。

「ちょっと、待ちな!」

木下春実が手の中の種を果物皿へ放り投げ、ぱんぱんと手を払って立ち上がった。

「笠原灯は? 仲直りしたんじゃなかったの? どうして2日も帰ってこないのよ」

霧音は返事もせず、ドアノブに手をかける。

木下春実が数歩で詰め寄り、霧音の腕を乱暴につかんだ。

「聞い...

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