第99章

篠原霧音は足を止め、振り返った。

清水月は白いドレスに身を包み、手にはフルーツジュース。驚いた顔でこちらを見ている。

清水月は霧音を上から下まで値踏みするように眺め、視線を古川司真の腕に絡む霧音の手へ落とすと、わざと声を張り上げた。

「霧音姉さん、どうして古川部長と一緒にいるの? 灯は知ってるの?」

その一言で、周囲で談笑していた数人がぴたりと口を閉ざし、面白がるように耳を澄ませた。

清水月はそれを見て、ますます得意げになる。半歩近づき、心配しているふりで言葉を重ねた。

「灯、この2日ずっと具合悪くて、熱もすごかったの。てっきり霧音姉さんが家で看病してるんだと思ってた。なのに別の...

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